電卓の隠しアプリは安全?
電卓型の隠しアプリは、秘密のコードを入力するまでは普通の電卓にしか見えません。この偽装は役に立つこともありますが、いちばん大事な問いへの答えにはなりません。その問いとは「ファイルは本当に暗号化されているか」です。
更新日
結論から。偽装が防げるのは、ホーム画面をちらっと見られることです。暗号化が防げるのは、アプリの存在を知っている人です。両方に対応したアプリもあれば、どちらか一方だけのアプリもあります。下のチェックリストで見分けましょう。
偽装と暗号化はまったくの別物
偽装は、アプリの見た目を変えるものです。何気なく見た人に気づかれないようにはできます。でも、一度アプリを怪しまれたら役に立ちません。「設定」のストレージ使用量や App Store の購入履歴を少し見たり、「電卓 隠しアプリ」と検索したりすれば、すぐにわかってしまいます。
暗号化は、ファイルそのものを、鍵がなければ読めないデータに変えるものです。きちんと実装されていれば、アプリの存在を知られても、ファイルのコピーを取られても、使っている暗号方式を知られても問題ありません。あなたの鍵がなければ、何も読めないからです。
より安全なアプリは、偽装を本物の暗号化の「代わり」ではなく、その上に重ねる「おまけの層」として扱っています。
どの保管アプリにも使えるチェックリスト
ほとんどの項目は、App Store のページと開発元のウェブサイトを見れば数分で確認できます。
- ファイルの暗号化方法が書かれているか。暗号方式の名前(AES-256-GCM など)と、PIN やパターンから鍵をどう作るのかが書かれているかを確認します。「軍事レベル」という言葉だけでは何もわかりません。
- 誰がアクセスをリセットできるか。メールのリンクやアカウントへのログインで保管庫を復旧できるなら、提供元には中に入る手段があるということです。便利ではありますが、鍵はあなただけのものではありません。
- バックアップはどこに保存され、iPhone から送られる前に暗号化されているか。
- App Store のプライバシー情報に何が書かれているか。トラッキングに使われるデータや広告用のデータが申告されている保管アプリは、あなたのいちばんプライベートな写真を預かるアプリから、第三者に情報を送っていることになります。
- 自分で管理できる復旧手段があるか。パスワードをリセットできない設計のアプリでは、紙に書き留めておく復元フレーズが一般的な答えです。
- 元の写真を削除できるか。写真を保管アプリに読み込んでも、写真アプリからは消えません。アプリが削除を提案してくれるかを確認し、「最近削除した項目」も空にしましょう。
- 限界について正直か。ロックを解除するところを見られることや、脱獄したiPhone上のマルウェアからは、どんなアプリも守れません。それをはっきり書いている開発元のほうが、何でも守れると約束する開発元より信頼できることが多いです。
Hushkeeper の場合
| 確認項目 | Hushkeeper |
|---|---|
| 暗号化 | ファイル、サムネイル、名前、フォルダを AES-256-GCM で暗号化。鍵は PBKDF2-SHA256(60万回)で生成 |
| アクセスをリセットできる人 | あなただけ。アカウントもメールでのリセットもありません |
| バックアップ | あなた自身の iCloud。送られるのは暗号化されたデータだけ |
| プライバシー | 広告なし、トラッキングなし |
| 復旧手段 | あなたが保管する復元フレーズ |
| 偽装 | 暗号化に加えて、アイコンを計算機・メモ・天気・時計に変更可能(Pro) |
| 明記している限界 | セキュリティのセクションに記載 |
結局、電卓の隠しアプリは使っていい?
ファイルもきちんと暗号化していて、チェックリストをクリアしているなら、偽装はうれしいおまけです。偽の電卓の裏にファイルを隠しているだけなら、それは「鍵」ではなく「カーテン」だと考えましょう。
あわせて読みたい
Keepsafe vs Hushkeeper
iPhoneで人気の写真保管アプリKeepsafeとHushkeeperを、暗号化、広告・トラッキング、バックアップ、料金、おとり機能で比較。各社の公開情報に基づきます。
Private Photo Vault vs Hushkeeper
約100万件の評価があり、ダミーパスワードや侵入者の記録機能を持つPrivate Photo Vaultを、暗号化・トラッキング・バックアップ・料金でHushkeeperと比較。
iPhoneで写真を非表示にする方法(4つの方法と注意点)
iPhoneの写真を非表示にする方法を4つ解説。非表示アルバムの使い方とロック、アルバム自体を消す設定、メモのロック、暗号化アプリまで、どこまで守れるかを比較します。